アイング株式会社
代表取締役副社長
飯嶋寿光氏
社会問題の解決や新たな価値創造を通して
人々の暮らしをより豊かなものに
――高専DCON 2022にご協賛いただいた理由についてお聞かせください。
社会は大きな変革期を迎えあらゆる分野において最先端のデジタル技術を取り入れて事業構造の改革を進めていくことが求められています。またWithコロナ、Afterコロナというニューノーマル構築が早急な課題ともなっています。これらの課題解決には専門性の高い新しい世代の力が欠かせないと考えています。
その中でも高専という優れた専門人材育成の教育システムは日本が誇るべきものであり、専門的見地を習得し、実践教育をとおして技術力を身につけた高専生への期待は大きいと考え、弊社はDCONに開催初年度より特別協賛させていただいております。
――現在、日本企業が競争力を高めていくなかで、既存事業に対するAI技術の利活用、または融合は不可欠なものとなりつつあります。そのような中で、高専生のような人材はどのようなことに貢献できるとお考えでしょうか?
これからの時代、AI技術の導入や活用は、様々なサービス領域においても必要不可欠であり、各分野で専門性の高い勉学を積み重ねてこられた高専生は、その知識と技術力により、社会や産業における変革の担い手としてリードしていく存在であると考えています。様々な社会問題の解決や新たな価値創造を通して、人々の暮らしをより豊かなものに進化させていくことを期待しています。
新たな成長戦略へチャレンジをする上で
高専人材は欠かせない存在
――日本のものづくりに多大な貢献をしてきた高専人材ですが、御社にとって高専人材とはどのような存在なのでしょうか?
混沌とした時代の中で、多くの若年層が将来に明確な目標を持てずにいる中で、高専に入学されている皆さんは総じて自身のやりたい事や進みたい道を具体的にイメージして進学されていると思います。そういった視座の高さを若いうちから持ち合わせ、更に専門性の高い知識を学ばれている高専人材は、弊社にとっては新たな成長戦略へチャレンジをする上で欠かせない人材であり、新たな事業開発等スタートアップの担い手として、そしてゆくゆくはキャリアを積み、将来的な経営幹部候補としても期待しています。
――年々起業評価額や投資額の最高額が上がり、作品の水準も上がっています。DCON2022の参加チームや作品には、どのようなことを期待されていますか?
DCONの作品が回数を重ねる毎に水準が上がっているのは、参加者の評価基準やニーズに対する理解がより深まったからだと感じています。過去の作品の中には、弊社の事業に活かせるか真剣に検討しているものもあります。高専で培った見識と多くの仲間との信頼関係に基づくチームワークで、これからも社会課題を解決するスケールの大きな企画提案を期待しています。
――高専生へのエールや、学生の今だからこそ取り組んでほしいと思うことをお聞かせください。
ここ1~2年は、コロナ禍で皆さんの思うような学生生活を過ごす事も難しい状況だったかと想像します。そのような環境下でも仲間と協力し、先生方やメンターの方のご指導の下、積極的にこのDCONに参加される皆さんには心より敬意を表します。そんな皆さんには学業や部活、その他学校行事などを通じて感性を磨き上げていただきたいです。そして何事にも興味を持ち、疑問を抱き、自ら調べる事で「気付き」をたくさん発見していってもらいたいと思います。その「気付き」こそが豊かなアイデアや斬新な発想に繋がっていくはずです。