成功体験は人生の財産になり
失敗は成長の糧になる

株式会社QUICK
ナレッジ開発本部 チーフ 古田正和氏(1998年3月、
熊本電波工業高等専門学校卒。写真左)
CIO補佐 久保田克彦氏(写真中央)
ひとづくり本部 本部長 中村満宏氏(写真右)

専門的な技術を集中して学んだ高専生は
素養を持ちながら利用に取り組んでいく人材

――高専DCON 2022にご協賛いただいた理由についてお聞かせください。

ディープラーニングを活用した事業性等、その主旨に賛同しました。また、当社を知らないであろう高専生やそのご家族に向けて、創業50周年を迎え、経済と社会の持続的な発展に向けて新サービスに取り組む当社のアピールの場とするとともに、将来当社の社員として高専時代に培われた能力を存分に広げていただきたいと思い、今回協賛を決定しました。

――現在、日本企業が競争力を高めていくなかで、既存事業に対するAI技術の利活用、または融合は不可欠なものとなりつつあります。そのような中で、高専生のような人材はどのようなことに貢献できるとお考えでしょうか?

AI技術は、利用者にとっては物事を簡単にし、利便性を大幅に向上させることができます。提供側は、AI技術を使って高度なソフトウェアの開発と継続的な改善活動を続ける必要があります。今まで以上に、AIだけでなくソフトウェア開発や統計等の技術を持ったエンジニアが活躍する機会が増えていきます。専門的な技術を集中して学んだ高専生には、AI技術によるサービスの創造や発展に携わるエンジニアとしての資質が高いと期待しています。

――日本のものづくりに多大な貢献をしてきた高専人材ですが、御社にとって高専人材とはどのような人材であることを期待されていますか?

技術的な素養をしっかり身につけ、かつその利用に取り組んでいく人材。また、高専で学んだ内容に留まらず研鑽を続け、技術力をベースとしてビジネスに貢献できる人材であることを期待しています。

漠然とした夢でも仲間と真剣に考え
誰も手を出さないような領域に挑戦を

――年々起業評価額や投資額の最高額が上がり、作品の水準も上がっています。DCON2022の参加チームや作品には、どのようなことを期待されていますか?

2つあると考えます。1つは、こんなことができたら良いなという漠然とした夢であってもチーム(仲間)を通じて可能性がゼロではない限り、真剣になって考え、具体化に向け検討すること。もう1つは、寡占状況下で誰も手を出さない領域への挑戦に期待します。具体的には、Apple社による携帯電話と金融サービスの融合(Apple Pay)や、自動車業界であればその破壊者となったテスラ社のような挑戦です。

――高専生へのエールや、学生の今だからこそ取り組んでほしいと思うことをお聞かせください。

失敗を恐れず、新しいことにどんどん挑戦できるのは若さの特権です。例えば、フルマラソンへの挑戦など、無謀と思えることでも時間をかけて取り組めば達成することは可能と考えます。取り組む過程で精神が鍛えられ、その先に成功を体験した際には『人生の財産に!』なります。失敗体験は成長の糧になると考え、学生生活を邁進していただきたいです。

© DCON 2022