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既存の枠組みにとらわれず
自由な発想を持った作品に期待

AGC株式会社
広報・IR部長
小川 知香子氏

培ってきた技術・技能を土台として
粘り強く課題解決に取り組んでいってほしい

――高専DCON にはどのような点を魅力に感じ、ご協賛いただいているのでしょうか?

当社は高専DCON2021から協賛し、高専生たちの提案を拝見しています。どのチームのビジネスプランも、自分たちの身近なところにある、環境や健康といった社会が直面する課題の中にビジネスの芽を見出し、そこにAIを上手に活用している点を高く評価しています。それとともに、学生の皆さんの持つ若いユニークな視点や、真摯に取り組む姿勢には、経営層をはじめ多くの社員が共感しています。

――高専DCON2022で協賛賞を授与したチームと、その理由について教えてください。

高専DCON2022では、AI(人工知能)やVR(仮想現実)など様々な技術を組み合わせ、キクラゲの収穫作業を自動化する提案をした大島商船高専の大島商船 農業支援研究会にAGC賞を授与させていただきました。同チームの作品は、素材メーカーとして多様な素材やソリューションを組み合わせ、経済的価値のみではなく社会的価値の創出を追求する当社の経営と相通じるものがあると考え、高く評価させていただきました。

――年々企業評価額や投資額の最高額が上がり、作品の水準も上がっています。高専DCON2023の参加チームや作品には、どのようなことを期待されていますか? 

これまで培ってきた技術・技能を土台として、粘り強く課題解決に取り組んでいってほしいです。その上で、既存の枠組みにとらわれず、学生らしい自由な発想を持った作品に出会えることを期待しています。

――具体的には、どのような社会課題に取り組むことを期待されますか?

AGCも現在、SDGsを経営課題に取り入れています。DCONでもこの観点に取り組んで貰いたいと考えています

AIの使い方は人間の双肩にかかっている
その判断力は幅広い教養や経験から養われるもの

――DCON2023では、どのようなチームに企業賞を授与したいとお考えでしょうか? 

先人の作った制約にとらわれず、DX技術をうまく適用することで、自分たちの地域の課題を解消し、身近にいる弱い立場の人たちの助けになるようなソリューションを産み出してほしいと考えています。

―― 現在、日本企業が競争力を高めていくなかで、既存事業に対するAI技術の利活用、または融合は不可欠なものとなりつつあります。そのような中で、高専生のような人材はどのようなことに貢献できるとお考えでしょうか?

日本企業のものづくり、研究開発の力を高め、グローバル市場での競争力を向上させる上でAI技術は欠かせません。例えば、当社では製造設備の安定稼働、製品品質の向上、材料・組成開発などの領域をはじめ、熟練技術者の知見共有などの領域でもAIの活用を積極的に進めています。

高専生の皆さんは、実際に手を動かす実験・実習を非常に多くやってこられています。その中で、「やってみる」ことで、AI等の活用法を開拓していっていただきたいと考えます。

――高専生へのエールや、学生の今だからこそ取り組んでほしいと思うことをお聞かせください。

AIは非常にパワフルなツールで、今後一層、企業の生産性の革新や社会課題の解決に役立っていくと確信しています。その技術に若いうちから触れ使いこなす力を身に着けている皆さんは、間違いなく社会の宝物であり、将来の活躍が非常に楽しみです。一方で、AIも万能ではありません。使い方を誤れば、人を傷つけたり苦しめたりすることもあります。適切な使い方や、結果をどこまで信頼できるか、という判断は、どんなにAIが進化しても使う人間の双肩にかかっています。その判断力は、幅広い教養や経験から養われるものです。

皆さんが実践している「やってみる」体験はとても重要です。また、是非、自分の専攻以外にもいろいろと興味を持って吸収してください。そして、コロナ禍で非常に不自由な世の中ではありますが、今しかできない体験を沢山してほしいと思います。皆さんが将来活躍できる未来を実現するため、私たち大人も精一杯力を尽くします。

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