株式会社アクセスネット
代表取締役
高石 和生氏
難問は解け、課題は解決し
壁は乗り越えられる
――高専DCON にどのような魅力を感じて、協賛いただいたのでしょう?
私自身が高専の出身であり、母校同窓会(樽前会)の役員として、これまで高専ロボコンの支援や母校協力会(産学連携)などにも尽力してきたこともあり、高専DCONの存在を知った時に協賛を即決しました。DCONを通じて高専生とともに、社会貢献できれば、こんなに嬉しいことはありません。なお、当社の事業分野には、ビジネスインテリジェンス(BI)やAIなども含まれ、高専DCONのテーマとの親和性が高いです。
――貴社が企業賞を授与されたチームと、具体的な授賞理由を教えてください。
作品の社会的意義が高い、鳥羽商船高等専門学校ezaki-labに企業賞を授賞しました。3種類の光を照射し、反射光のヒストグラム(データの分布を示すグラフ)から素材を判別する独自性の高い仕組みや、既存製品に比べて小型化、低価格化に成功している点、プラスチック回収販売による継続的な収益モデルを考案できている点などを評価しました。
――これからの社会を支える高専生たちに、どのような課題に対する取り組みや役割を期待しますか?
当社は経営ビジョンに「ITで日本を強くする』というテーマを掲げています。情報セキュリティや食料自給、エネルギー、宇宙などの分野での課題解決にITを活用し、世界に優位性を持つ、新しいサービスやビジネスを創造してほしいと思います。そして、強い日本を作っていってほしいです。
――過去にDCON出場したチームの中から実際に起業する事例が複数出てきています。今後、起業を目指す「DCONスタートアップ」たちに向けてアドバイスをお願いします。
私たちの未来は、「より速く」、「より快適に」といった際限のない欲望に支えられて創られます。人や企業、社会ニーズを見出し、それに応えていくのが私たちのミッションです。いつの時代も、難問は解け、課題は解決し、壁は乗り越えられる。これを念頭に、新しい発想でビジネスを立ち上げてください。応援します。
「人々が幸せに暮らせる社会を
技術を駆使して実現してほしい」
――貴社のAIを活用した事業やお取り組み、今後のAI活用の展望などをお聞かせください。
現在取り組んでいる事業分野として、デジタルマーケティング、小売事業の需要予測、位置情報の社会的利活用などがあります。これらの分野はまだまだ成長過程であり、企業や社会に貢献できるサービスが完成されているとは言えません。新たな発想で課題解決の手法を提案し、社会貢献につなげていきたいと考えます。
――AIを基軸とする今後の社会変化を踏まえて今、高専生に取り組んでほしいことは何ですか?
高専生の皆さんにはAIを駆使して、人々が幸せに暮らせる社会の実現に挑んでいただきたいです。技術がいくら進歩しても、ここから逸れては意味がありません。まずは新しい取り組みを発想し、そして具現化していきましょう。