NECソリューションイノベータ株式会社
デジタルソリューション事業部 第二グループ ＡＩサービスグループ
シニアマネージャー
亀山 篤志氏
事業が生み出す価値を
多くの人に届けるために
――高専DCON にどのような魅力を感じて、協賛いただいたのでしょう？
ディープラーニングの技術だけでなく、事業性を競うところに魅力を感じています。ディープラーニングという手段を、どうしたら広い社会、より多くのお客様の課題解決に生かせるかを考えることは、非常に重要です。高専DCONは、それを事業性という指標値で評価しているところが素晴らしいと思います。
――貴社が企業賞を授与されたチームと、具体的な授賞理由を教えてください。
データサイエンティストの観点から、大島商船高等専門学校のSmart Searcher 開発LABに企業賞を授与しました。当社が重視したのは、AIによる分析技術です。鯛の検出や大きさの判別を可能にする「Smart Searcher NEO」。実地検証を通じた工夫や、試行錯誤の跡が見られたことが決め手になりました。
――過去にDCON出場したチームの中から実際に起業する事例が複数出てきています。今後、起業を目指す「DCONスタートアップ」たちに向けてアドバイスをお願いします。
ビジネスの事業性を高めるために、まずはビジネスアイデアの創出に加え、ディープラーニングの技術を高めてほしいです。さらに技術の汎化性を高め、より幅広い状況に適用できれば、事業が生み出す価値をより多くの人に届けられます。
培ったスキルに自信を持ち
技術力・ビジネス力を磨く
――貴社のAIを活用した事業や取り組みと、今後の展望をお聞かせください。
当社の事業は、官公庁をはじめ、製造・流通・プロセス・サービスなど、国内のほぼ全ての産業を網羅しています。皆さんの身近で使われている多くのシステムにも、当社のソリューションが活用されています。近年のAI技術の進歩には目覚ましいものがあります。当社は、最先端のAI技術によるデータ分析、システムへの実装を通じて、新たな社会価値の創造し、お客様に提供していきます。
――AIを基軸とする今後の社会変化を踏まえて今、高専生に取り組んでほしいことは何ですか？
今回、高専DCONに出場したチームの作品は、どれも素晴らしいものばかりでした。作品を作り上げる過程で、技術による課題解決だけでなく、事業性の検討までを行った経験は得難いものだと考えます。社会人になりビジネスを考えていく中で、必ず役に立ちます。今回の経験に自信を持って、さらに技術力やビジネス力を磨いていってください。
