「人の感性」と「技術の力」を合わせてこそ
より良いサービスを提供できる

アイング株式会社
代表取締役副社長
飯嶋 寿光氏

人々の「見える景色」すら変えるような
スケールの大きな提案に期待

――高専DCON にはどのような点を魅力に感じ、ご協賛いただいているのでしょうか?

当社はプレ大会から継続して高専DCONに協賛しています。高専DCONの魅力は多々ありますが、その一つは新たな時代の担い手となる高専生のポテンシャルをリアルに体感できる点です。高専生の着眼点、柔軟な発想、実践力には毎回驚くと共に、感服させられています。加えて、高専DCONへの協賛を通じて高専生への応援はもちろん、社会課題の解決に微力ながら貢献できるのも良い点であると考えております。高専DCONや高専生の皆さんと共に私たちも成長発展していけるよう、今後も協賛を継続できればと願っております。

――高専DCON2022で企業賞を授与したチームと、その理由について教えてください。

高専DCON2022では、沼津工業高等専門学校NagAIにアイング賞を授与しました。その理由としては、主に①当社の事業内容に直結する研究発表であったこと、②スマホ利用など提供サービスの拡張性が感じられたこと、そして何よりも➂商業施設にご来店されるお客様・商業施設の事業者や従業員の方々など、すべてに目を向けた三方よしの提案であったことが挙げられます。

――年々企業評価額や投資額の最高額が上がり、作品の水準も上がっています。高専DCON2023の参加チームや作品には、どのようなことを期待されていますか?

高専DCONの提案作品の水準が全体的に上がっているのは、各参加チームが評価基準をきちんと理解し、社会的ニーズを掘り下げて考えるようになってきているからだと思います。DCON2022では、アイング賞を授与した沼津高専以外にも、当社の事業に活かせそうな提案作品が複数ありました。これからも高専での深い学びや、検討段階で出会った方々からの生の声、仲間たちとのチームワークを大切にし、社会課題の解決に繋がる実効性の高い提案を期待しています。

――どのような社会課題に取り組むことを期待されますか?

清掃や警備などビルメンテナンス事業を主に営んでいる当社としては、やはり労働人口の減少や高齢化という社会問題の解決に強く関心があります。どちらも簡単には解決できない問題であると思いますが、ロボットやAI、IoTといったデジタルの力と高専生の自由な発想や高い感性を掛け合わせて、世の中の人たちの行動様式や生活環境、景色まで変えてしまうような、スケールの大きな提案を期待しています。

利用者の思いや生活に寄り添う作品に
アイング賞を授与したい

――DCON2023では、どのようなチームに企業賞を授与したいとお考えでしょうか?また、企業賞を出したチームとどのような協業がしてみたいか、などについてお考えをお聞かせください。

当社は「人の感性」と「技術の力」を合わせてこそ、より良いサービスを提供できると考えています。そのため、技術のレベルの高さのみに焦点を当てるのではなく、サービスを利用する方々の思いや生活に寄り添っている提案を行うチームに企業賞を授与したいと考えています。そのチームの方々には、当社が管理を受託している商業施設や現在開発中の複合施設などを実証実験の場として提供するなど、研究を深めるためのサポートをしていきたいと考えています。

――現在、日本企業が競争力を高めていくなかで、既存事業に対するAI技術の利活用、または融合は不可欠なものとなりつつあります。そのような中で、高専生のような人材はどのようなことに貢献できるとお考えでしょうか?

AI技術の導入や活用は、様々なサービス領域において当たり前とされる世の中になったと強く感じています。そのような中、各分野で専門性の高い学びを積み重ねてきた高専生は、持ち前の知識と実践力により、今後の社会をリードしていく存在であると考えています。様々な社会課題の解決や新たな価値創造を通じて、人々の暮らしをより豊かなものに導いていくことを期待しています。

――高専生へのエールや、学生の今だからこそ取り組んでほしいと思うことをお聞かせください。

長期化していたコロナ禍も徐々に収まりつつあるとはいえ、高専生活を思う存分満喫できていないという方もいることでしょう。そのような環境下でも仲間と協力し、先生方やメンターの方のご指導の下、積極的にこの高専DCONに参加される皆さんに、心より敬意を表します。コロナ禍により今なお日常生活に一部影響は残りますが、皆さんには学業はもちろんのこと、部活や学校行事に加え、ぜひ自分が興味を持っていることに思い切り打ち込んでいただきたい。様々なことに興味を持ち、疑問を抱き、自ら調べることで得た「気付き」や「感性」は、きっと斬新なアイデアに繋がっていくはずです。

© DCON 2023