DCON2023本選出場チームを取り上げる取材企画、今回はモンゴル科学技術大学付属高専(科技大高専)のSF Teamのみなさんを取材しました。
DCON史上初のモンゴルからの本選出場チームとなったみなさんが未だモンゴルに存在する産業事故を解決するべく、新たなプロダクトを提案してくれます!
そんな皆さんに現在の制作状況や本選に向けた意気込みを伺います。
今回は以下3名の学生さんと指導教員の先生にご協力いただきました!
- リーダー:アノダリさん 電気電子科3年
- コーディング : トゥグスビレグさん 電気電子科4年
- アノテーション : ガンチメグさん 電気電子科4年
- ツァンジドフー先生 電気電子科教員
<チームの集合写真>
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モンゴル科学技術大学付属高専 (科技大高専)
・モンゴルのウランバートルにある3校ある日本式高専の1つ
・モンゴル唯一の国立大学付属高専
・また日本語教育にも力を入れており、週3時間日本語クラスがあるようで高専卒業後に日本の企業に就職する学生さんも多いとのこと。
・今回インタビューさせていただいた学生さんも日本語が堪能でした。(DCON本選では日本語でプレゼンテーション予定!!)
・科技大高専の特徴として、学生さん曰く、「技術力を争ったら他の高専には負けない!しかし、スポーツの大会などではいつもいい結果を残せない…」とのこと(笑)
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— モンゴル科技大高専の皆さん、この度はDCON出場おめでとうございます!まず初めに今回のDCONに応募されている作品の概要を簡単に教えていただいてもよろしいでしょうか?
私たちは工場や作業現場で産業事故を防ぐためのプロダクトを開発しています。作業服や防護服、ヘルメットを適切に着用しているかをAIを用い判別するプロダクトです。モンゴルなどでは依然工事現場などでの産業事故などによる怪我や死者が多く、社会的な課題となっています。このプロダクトでモンゴル国内だけではなく、世界中の産業事故がなくなってほしいという思いで開発しています。
— 実際にモンゴルに住んでいるからこそ思い浮かぶアイデアですね。次にみなさんがDCONの存在を知り、そして出場を決めた理由について教えていただきたいです!
これまでもDCONの存在は知っていたものの、実際の応募・参加には至っていませんでした。しかしながら、同じ科技大高専の仲間が2021年から継続して本選出場に向けて応募をしている姿を目の当たりにし、先輩・友人の頑張る姿、その熱量に憧れて自身もDCONという舞台に挑戦してみたい!と思うようになったのが今年度大会への参加を決めた一番の理由です!
— 実際にこのアイデアは普段みなさんが行っている研究に関連しているものなのでしょうか?
私たちは電気電子科の学生なので、このような研究は普段行っていません。DCONに応募するぞ!と決めた9月頃から先生と共にアイデアを考え始めました。開発自体は1次選考の通過がきまった後、12月初旬から始めたのでかなり短期間&急ピッチで進めています。
— なるほど!電気電子科の学生さんなんですね!本来、AIについては専門外だとは思うのですが、AIなどの技術実装に難しさを感じることはありますか?
はい(笑)。科技大高専には情報系の学科がなく、専門としている教員もいないのでAIに関する学習はすごく努力しています。ただDCON参加をきっかけに、独学で学習を進めており少しずつ自分達もスキルを身につけられていると感じています!
— この作品の強みを教えていただけますか?
この作品の強みはやはり、人の命に直接関わる課題の解決に取り組んでいることです。モンゴル国内では未だに産業事故が残っており、早急に解決せねばならずこのプロダクトの需要も大きいと考えています。もちろん人の命に関わることなので、プロダクト開発にも大きな責任が伴い、そして高い技術力が求められますが、自分達なら作り切れるという思いで取り組んでいます。このように直接的に人の命を救う可能性のあるプロダクトを作っていることが強みですし、とてもやりがいを感じています!
— このプロダクトが普及し、少しでも事故がなくなることを願っています!
4月の本選も少しずつ近づいてきました。過去のDCONを視聴したことはありますか?また過去大会を視聴されたことがある場合、どのチームが印象的でしたか?
はい!もう毎日のように見ています。今年の私たちの発表の参考にできるようにさまざまなチームの発表を見ながら参考にさせていただいています。
印象に残っているチームは去年のDCON2022の優勝チームの一関高専チームです。
技術的な側面もすごいですが、特にビジネスモデルには驚かされました。自分達もビジネスモデルに少し不安があるので実際にメンターの方とも話しながら本選までに完成度を高めていきたいです!
また、DCON2019の優勝校、長岡高専チームも印象深いです。チームのメンバーが同じモンゴル出身の学生で、実際起業し活躍されている(※)ので、お手本にしながら私たちも頑張りたいと思います!
(※)IntegrAI https://integrai.jp/home
— 最後にみなさん本選に向けた意気込みを教えてください!
ガンチメグさん:
DCON参加を通して、挑戦をする中でたくさんの失敗を経験してきました。ただ失敗から得られたものもとても多いです。特にコーディングやAI関連の知識などはDCONに参加したことで身につけられました。この調子で本選までいろいろ身につけていきたいです!
アノダリさん:
DCONに参加したことで専門的な技術についてより深く理解することができていると感じています。このペースでDCON本選までの1ヶ月間、さらにDCONが終わったあとも成長し続けていきたいです!
トグスビレグさん:
私は科技大高専を卒業してから日本で働きたいと考えています。また将来の夢は自分の会社を作ることです。そのためにも今回のDCONでのチャンスを生かし、いい結果を残したいです!!
— ズバリ、この大会で起業資金を獲得することができたら、起業しますか??
実際に次のステップ(起業)に進むことは常に想像しています!想像が現実になるように残りの1ヶ月も頑張り続けいい結果を残したいです!
— 本日はありがとうございました!みなさんがDCONでいい結果を残せることを私も願っています!!