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DCON2023本選直前!突撃インタビュー!!
– ezaki-lab (鳥羽商船)

DCON2023本選出場チームを取り上げる取材企画。今回は、DCON初期から参加し続け、綿密な課題調査と圧倒的な技術力で提案し続けてきた強豪チーム「鳥羽商船高専のezaki-lab」。

そんな彼らに現在の制作状況や本選に向けた意気込みを伺います。

今回は以下3名の学生さんにご協力いただきました!

<チームの集合写真>

鳥羽商船高専

・三重県は伊勢半島、鳥羽市に設立された国立高専

・商船学科・情報機械システム工学科・電子機械工学科・制御情報工学科の4学科に専攻科が存在

・DCONにおいては2020から毎年本選に出場する強豪チーム

・毎年ハイレベルな発表をしてくれます!

出典:https://tourmkr.com/F1AU1XYP66/39255121p&41.32h&98.37t

ー本日はインタビューへのご協力、ありがとうございます。

よろしくお願いします。鳥羽商船高専のezaki-labです。

ー本選への出場、おめでとうございます!早速ですが、今回の作品のテーマについてのお話をお聞きします。

ありがとうございます。

僕らの作品は、廃プラスチックをスマホカメラを使って分別するシステム「りぷら」です。それにより、産業活動におけるプラスチックゴミのリサイクル問題の解決を目指します。

ープラスチックゴミのリサイクル!世の中での大きな課題ですよね。

世の中の廃プラスチックは、産業活動による排出が大きな割合を占めます。プラスチックにはポリエチレンやポリプロピレンなど多くの種類が存在しますが、適切に分別しなければリサイクルができません。大量に出る廃プラのリサイクルやそのための分別について議論がされてはいるものの、実態が追いついていないのが現状です。

ーそこで「りぷら」が助けてくれるんですね!

廃プラスチックの分別を「りぷら」が行うことで、トン単位の廃プラを分別するというコストを大きく下げることができ、リサイクル可能な状態へと繋げられるようにお手伝いします。具体的な事業内容としては、企業や廃プラ分別業者さんなどに導入してもらい…というイメージですね。詳しくは本発表で(笑)。

ー研究室についてお聞きします。研究室の特徴や文化について教えてください。

当時から「プロコンが強くてものづくりが得意な研究室」という印象がありました。

実際に配属されてみて思う研究室の特徴は、とにかくやる、ですね。作業量が他の研究室と比べても段違いだと自負してます。とにかくやってみよう、考えてみよう、という空気が自然にできていることももちろんですが、江崎先生がそれに向き合ってくれることも非常にありがたいと思っています。本当に良い先生です。

ー素晴らしい文化だと思います。ezaki-labさんが見つける課題は環境問題や海に対するものが多い印象があります。これは教員の江崎先生の色が出ているということでしょうか?

そうですね。課題の大切さは先生も大事にしていますし、僕らも意識しています。

元々、江崎先生は水産関係者の方々との交流が多く、そういった現場の問題点や課題を見つけてくる方です。DCONに出場するようになってから「課題がまず先に存在しないと(ビジネスとしては)ダメ」というのをより強く実感したのかなと。その雰囲気が僕たちにも伝わっているということだと思っています。

ー課題をより明確にするため、プロダクトについてのヒアリングなどはされてますか?

想定しているビジネスモデルにおける関係者や、現場の方へのヒアリングはもちろん行なっています。正直、今回の作品はかなり手応えがあります(笑)。

ーチームとして、研究室として、今回のDCON本選でライバル視しているところはありますか?

大島商船高専(Smart Searcher 開発LAB)です。過去大会で非常に良い作品を作っている印象だったのと、起業家甲子園で去年優勝されていたこともあってマークしています。決め手になったのはゴミ回収というテーマの領域が被ったからですね。本選出場チームの他チーム紹介を見た時に「これは!」と思いました(笑)。

ー皆さんが江崎先生を慕っているのが伝わってきます。ところで、みなさんはプロコンからの招待枠で参加されたとお聞きしました。プロコンとDCONとの違いは何でしょうか?

その通りです。プロコン出場後の事務局からの招待をきっかけに、DCONの二次審査から参加しています。

DCON特有のものというと、やはりビジネス感覚ですね。プロコンは良いもの・面白いものを作ろう、という側面が強いと思います。DCONはその点シビアだと感じていて、課題感やプロダクトの面白さに加え、それがビジネスとして事業化できるか、が問われてくる。いくら良いと思った作品でもコストが高ければ買ってくれない。この難しさがつらく、そして面白くもあります。

ー事業化となると途端に難しくなりますよね…。

あと個人的にですが、メンタリングについてもDCONの特色だと感じました。

(DCONは本選に向けて、各チーム1人、現役の経営者の方をメンターとして迎え準備する)

僕たちはRABO.incの伊豫さんに付いていただいていますが、現役バリバリの経営者からアドバイスをいただける機会なんてそうそう無いので、とても貴重な経験です。

ーメンターとのやりとりはどのような形ですか?

顔を合わせてから少しだけ僕らの作品を共有した際も、僕らよりも情報が少ないはずなのに意見を出していただいて…本当に感謝しかないです。今は資料構成などを相談しています。

ー作品を開発する上での苦労はありますか?

僕たちチームの学科が電気や情報系に寄っているということもありますが、筐体作りが大変でした。撮影時にスマホを置く台のような物なのですが、遮光する必要があるのでこれがなかなかうまくいかず…これ以上はちょっと言えませんが、特許についても色々やっていますので期待してほしいです。

かれこれ10ヶ月ほど開発していますが、今思い返してもかなりの工数を取ったと思います。AIの入力データに関係する部分ではあるので、作り込みに妥協ができなかったことも理由ですね。

ーDCONではディープラーニングを利用します。言える範囲で構いませんが、利用の仕方やディープラーニングならではの苦労を教えてください。

一言でいうと画像分類を行なっています。これ以上は企業秘密です(笑)。

どのチームも抱えている悩みだとは思いますが、やはりデータ集めが大変ですね。僕らの場合はプラスチックの素材を見分けるので、まずはプラスチックの勉強をしないと何が何だかわからない、ということも苦労点です。

ーDCONは起業を推奨する側面もあります。ズバリ、皆さんは起業しますか?

起業します!

今回の作品におけるビジネスモデルには絶対的な自信があります。現場へのヒアリングでも手応えがありました。それを実現できるような作品として少しずつ形になってきているので、必ず起業したいと思っています!!

ー力強いお言葉、ありがとうございます。さて、本選が近づいてまいりました。意気込みを教えてください!

僕らの自信は、ヒアリングを重ねて得られた確かな課題とそれを解決できる作品です。

納得感を与えられるような発表に期待してください!!

ーありがとうございました!当日も期待しております!

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