DCON2026 過去最多119作品から本選出場10チームが決定!本選は2026年5月8日(金)・9日(土)開催


DCON実行委員会(日本ディープラーニング協会、全国高等専門学校連合会、NHK、NHKエンタープライズで構成)は、高専生の「ものづくり」とディープラーニングを活用した事業創出コンテスト「第7回 全国高等専門学校ディープラーニングコンテスト2026(以下、DCON2026)」の本選に出場する10チームを決定しました。

過去最多119作品から10チームが決定!

「ものづくり×ディープラーニング×事業性」で起業・事業化に挑む

「DCON」とは、高等専門学校(高専)の学生が、ものづくりとディープラーニングの技術を活用し課題を解決するプロダクトやサービスを考案、プロトタイプを制作し、その事業性を「企業評価額」という指標で競い合う全国の高専生を対象とする事業創出型のビジネスコンテストです。7回目となる本年度は、過去最多となる40高専/91チーム/119作品の応募が集まりました。製造・物流・一次産業・インフラ点検・防災・安全保障・医療介護・福祉など、社会の基盤に関わるテーマが広がり、2度の審査を経て、事業としての成長可能性が評価された10チームが本選出場を決めました。

IT・AI人材と起業家不足に向き合い、次世代のリーダーを育成

国内では2030年に最大約79万人のIT人材不足が見込まれており(※1)、AIをはじめとする高度デジタル人材の確保は国家的課題となっています。また、起業家人材不足も日本の課題として顕在化しており、政府は起業家10万人の創出を目標に掲げています(※2)。こうした背景のもと、実践的・創造的技術者を養成する「高専」への注目が高まっています。DCONは、これまでに12社のスタートアップ企業を輩出するなど、技術と事業性を両立した事業創出を支援してきました。在学中の高専生主体による起業・事業化に向けた挑戦を後押しするとともに、アイデアベースにとどまらず、プロトタイプまで開発された技術実装作品を対象に、作品が生み出す事業性を「企業評価額」という指標で評価する点が特徴です。今後も、高専生がもつ「ものづくりの技術力」と「ディープラーニング」を掛け合わせ、社会実装につながる人材育成への寄与を目指してまいります。

※1: 経済産業省「IT人材需給に関する調査」(2019年4月)
https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/jinzai/houkokusyo.pdf
※2: 内閣官房「スタートアップ育成5か年計画」(2022年11月)
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/atarashii_sihonsyugi/pdf/sdfyplan2022.pdf

本選出場10チームの紹介

本選出場チームは、今後、メンターによるメンタリングを経て、本選(最終審査)に臨みます。本選は、2026年5月8日(金)・9日(土)に開催予定で、技術審査、プレゼンテーションを通じて、現役のベンチャーキャピタリスト(VC)である本選審査員がその事業性を評価し、最も「企業評価額」が大きいチームが優勝となります。

① 釧路工業高等専門学校

チーム名:超音サンマ
作品名 :Pulsar
作品概要:長時間イヤホンを使う人の「耳の痛み」や、家族の生活音(いびき等)に悩む人の「プライベートな空間」。本製品は、これらイヤホンとスピーカーが持つ二律背反の課題を解決します。装着の不快感や周囲への音漏れをなくし、特定の人にだけ音を届けることで、誰もが快適に過ごせる音響空間を創出します。
メンター:岩佐 琢磨(株式会社Shiftall 代表取締役CEO)

② 仙台高等専門学校 広瀬キャンパス

チーム名:それいけ!運搬マン
作品名 :Nego Delivery
作品概要:EC市場の拡大と2024年問題を背景に、運送業界では深刻なドライバーの人手不足が課題となっています。そこで、マンション・倉庫内に対応した全自動運搬ロボットと、配送計画を自律的に最適化するAIエージェントを組み合わせ、配達時間の決定から配送までを自動化するシステムを提案します。
メンター:田中 邦裕(さくらインターネット株式会社 代表取締役社長)

③ 沼津工業高等専門学校

チーム名:SOUTA
作品名 :Gourmeet
作品概要:飲食店の混雑課題と高い廃業率を打破するために開発。中規模以下の飲食店向けに、カメラとAIで空席状況を10秒ごとに2Dマップ化し専用サイトへ自動配信します。15分予約機能等により、顧客の「行ってみたら満席」というストレスと、店舗の機会損失を同時に解消。一席単位の空席の可視化で経営を支援します。
メンター:西本 励照(株式会社MENOU 代表取締役CEO)

④ 豊田工業高等専門学校

チーム名:Kanro AI
作品名 :Pipe Eye
作品概要:日本では下水道の老朽化による陥没が社会課題となる中、現場の人手不足も深刻化しており、5年に1度の点検も困難になると予測されています。従来の方法では危険かつ時間がかかり、点検手法の改善は社会的急務となっています。そこで、スクリーニング検査を、リアルタイムに画像認識をしながら臨機応変に対応できる、スマートな自動点検ロボットを開発しました。
メンター:渋谷 修太(フラー株式会社 取締役会長)

⑤ 舞鶴工業高等専門学校

チーム名:mAIzuru
作品名 :ことの葉
作品概要:「ことの葉」は、観葉植物と対話しながら世話を支援するプロダクトです。多くの人が癒しを求めつつも枯らしてしまう課題に対し、スティック型センサと専用アプリを開発しました。AIが土壌水分や日照データを解析し、結果をキャラクターのようなセリフで伝えます。
メンター:佐藤 聡(connectome.design株式会社 代表取締役社長)

⑥ 久留米工業高等専門学校

チーム名:Atelier-I
作品名 :Atelier-I
作品概要:視覚障がいのある高齢の家族と暮らすメンバーの実体験から生まれた、シルバーカーです。視力の弱い高齢者が抱える、白杖でも気づけない障害物への衝突リスクを解決。カメラとセンサーが周囲の危険を検知し、ハンドルの振動と音声で直感的に警告。身体を支える歩行補助と、AIによる目の代わりを1台で叶え、高齢者が安心して1人で外出できる社会を実現します。
メンター:小島 舞子(株式会社クラフター 代表取締役)

⑦ 沖縄工業高等専門学校

チーム名:Omoide.lab
作品名 :VocaSense ~声の揺らぎが知らせる認知症のサイン~
作品概要:日常会話から認知症を早期発見するVocaSenseを提案。学習データ不足の課題を生成AIによるデータ合成で解決し、マルチモーダルAIが会話のテキスト文と音響トーンから進行度を3段階(健常・MCI・認知症)で判定。プライバシーを守るエッジコンピューティングを採用した機体を部屋に置くだけで、高齢者の健康寿命延伸と介護DXを実現します。
メンター:柳原 尚史(株式会社Ridge-i 代表取締役社長)

⑧ 沖縄工業高等専門学校

チーム名:Seesar Labs
作品名 :SonicSeesarEye
作品概要:工場・倉庫火災における損失は1件あたり100億円以上にも上る。そこで、火災の検出から消火まで一連のプロセスを包括的に実現する無人消火システムを提案。AIによって火の早期検出を行い、水や薬剤を使わず音波によって消火を行うため、水損が許されない現場での早期消火が可能です。初期段階では地上走行型ロボットを提供し、将来的にはドローンと連携し、あらゆる危険区域に初期対応できる新しい消火の形を目指します。
メンター:河瀬 航大(株式会社フォトシンス 代表取締役社長)

⑨ 沖縄工業高等専門学校

チーム名:Rewave
作品名 :通信の空白地帯を消す!AIで被災地を可視化する災害デバイス「アドフォン」
作品概要:災害時に通信手段を失う被災者や救助側の課題を解決する次世代防災通信デバイス。通信途絶で使えなくなったスマホを流用し、アドホックLPWAで基地局に依存しない通信ネットワークを構築できます。AIを用いて被災地情報を極限まで圧縮して低ビットレート通信することで、アドフォン同士で音声や位置、安否情報を共有し、迅速な救助と命を守る情報伝達を実現します。
メンター:福野 泰介(株式会社jig.jp 取締役 創業者)

⑩ 神山まるごと高等専門学校

チーム名:codell
作品名 :KIDUKI
作品概要:介護現場では人手不足が深刻化し、知識の属人化により未経験者が働きにくい課題があります。本取り組みは、AR×AIを活用し「今・誰に・何をすべきか」を即座に可視化。経験差をテクノロジーで補い、人手不足下でも質を維持できる介護現場の実現を目指します。
メンター:折茂 美保(ボストン コンサルティング グループ合同会社 マネージング・ディレクター&パートナー)

新設!「特別展示賞」「オーディエンス賞」で高専生の挑戦を後押し

本年度より、二次審査(面談選考)を通過できなかったチームを対象に、その挑戦や技術的成果を広く社会に届けるため、新たに「特別展示賞」「オーディエンス賞」を新設しました。DCON実行委員会は、順位や勝敗だけを競う大会ではなく、学生が社会課題に向き合い、技術と事業の両立に挑むプロセスそのものに価値があると考えています。惜しくも本選出場を逃したチームの中にも、技術的完成度や着眼点に優れた提案が数多く見られました。そこで新たに、「特別展示」を正式なプログラムとして実施します。対象チームは、本選会場にてポスター展示を行い、審査員や来場者との対話を通じて、技術や発想、事業構想の価値を直接伝える機会を得ます。審査は、会場でのポスター展示およびディスカッション内容に加え、オンラインでのポスター閲覧も対象とし、技術的独自性や社会課題への向き合い方、今後の発展性などを踏まえて評価されます。本制度を通じて、より多くの高専生が本選会場やオンラインの場を通じて社会との接点を持ち、自身の挑戦を次の一歩につなげる機会を提供してまいります。

・「特別展示賞」:審査員・アドバイザーによる投票で上位チームを表彰

・「オーディエンス賞」:後援、パートナー企業、そのほか関係者などの来場者による投票で選出

メンター紹介:学生の「技術」を「事業」へと昇華させる

国内外で事業創出や技術実装の最前線に立ち成功を収められている一流の方々が、メンターとしてプログラムに参画します。メンターは、単なるアドバイス役ではなく、学生の技術・アイデアを事業として成立させる視点で深く関わるパートナーとして機能します。本プログラムでは、メンター陣との直接の対話やフィードバックを通じて、学生たちが自らの仮説をブラッシュアップし、技術的実装の課題を解き、事業としての方向性を明確にしていくという、伴走型支援環境を提供しています。このような質の高い伴走支援は、学生が“技術力”を「事業価値」に変える皮膚感覚を得られる場としての「DCON」最大の価値の一つであり、参画するメンターの“本気の伴走”こそが、「DCON」が高い実践性と社会実装志向を実現している根幹です。

「DCON2026」MCについて

本選のMCには、昨年に引き続き、音楽クリエイターのヒャダイン氏と、富山高専卒のフリーアナウンサー・佐竹美希氏を起用します。表現者として多方面で活躍するヒャダイン氏と、高専出身者として学生に寄り添う佐竹氏という異なる立場から、高専生の挑戦やプレゼンテーションの魅力を引き出します。

ヒャダイン
(音楽クリエイター)

「今や誰もが使っているAIを革新的な発想で駆使してビジネスプランを提案する高専生の闘い、
しびれるぜー!最先端!」

佐竹 美希
(フリーアナウンサー/富山高専卒)

「昨年に引き続き、卒業生として全チームを応援しながら進行させていただきます。皆さんの発表内容はもちろん、プレゼン力もとても楽しみです!」

DCON実行委員長 松尾 豊コメント

ディープラーニングを社会で活かすには、「ものづくり」と結びついた実装力が欠かせません。高専生は、その実装力を強みに、技術を社会で使われる形にできる人材です。

また近年、AIが社会のインフラへと変化していく中で、日本としても自らAIを開発できる技術力を持つ重要性が高まっています。DCONは、そのような力を高専生が実践を通じて磨く場として、年々価値が高まっています。企業評価額という指標で、技術と事業性を競い合う点も大きな見どころです。ぜひ高専生の挑戦に注目していただければと思います。

本選のライブ配信について

5月9日(土)12:00-17:30に下記の動画配信プラットフォームにて、DCON2026本選プレゼンテーション・表彰式をライブ配信いたします

「DCON2026」開催概要

主催

日本ディープラーニング協会、全国高等専門学校連合会、NHK、NHKエンタープライズ

後援

内閣府、デジタル庁、文部科学省、農林水産省、経済産業省、環境省、渋谷区、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)、一般財団法人高専人会、株式会社日本経済新聞社 

パートナー(※50音順)

<ゴールドパートナー>
株式会社アクセスネット、NECソリューションイノベータ株式会社、株式会社セブン銀行、トピー工業株式会社、トヨタ自動車株式会社、株式会社フソウ、ポーラメディカル株式会社

<シルバーパートナー>
アイング株式会社、伊藤忠テクノソリューションズ株式会社、株式会社QUICK、ソフトバンク株式会社、千代田化工建設株式会社、日本ガイシ株式会社、日本電技株式会社、株式会社ビズリーチ、株式会社ミダスキャピタル、三菱電機エンジニアリング株式会社、株式会社村田製作所

<ブロンズパートナー>
小町 洋

協力

株式会社iSGSインベストメントワークス、株式会社ABEJA、株式会社イクシス、株式会社Insight Edge、株式会社WiL、MPower Partners Fund L.P.、クウジット株式会社、QXLV(クオンタムリープベンチャーズ)、株式会社クラフター、connectome.design株式会社、さくらインターネット株式会社、株式会社jig.jp、株式会社Shiftall、ストックマーク株式会社、SpiralAI株式会社、株式会社先端技術共創機構(ATAC)、株式会社tiwaki、株式会社ディープコア、東京大学大学院工学系研究科、Tokyo Venture Capital Hub、株式会社ドワンゴ、ニューラルグループ株式会社、HEROZ株式会社、株式会社フォトシンス、富士ソフト株式会社、フラー株式会社、株式会社ブレインパッド、ボストン コンサルティング グループ合同会社、株式会社MENOU、株式会社モルフォ、株式会社Rist、株式会社Ridge-i、ルーパーツ株式会社、学校法人早稲田大学

概要

全国高等専門学校ディープラーニングコンテスト(DCON)は、高専生が日頃培ってきた「ものづくりの技術力」と「ディープラーニング」を掛け合わせ、社会課題の解決や市場創造を見据えた事業アイデアをもとに、その事業性を「企業評価額」という指標で評価する事業創出型コンテストです。高専生ならではの発想力と技術力を活かした多様で新規性の高い作品が多数寄せられており、地域社会や産業分野における課題解決をテーマとした作品も多く見られます。コンテスト出場を契機に、実際に起業・事業化へと至る事例も生まれており、これまでに12社のスタートアップ企業が誕生しています。こうした在学中からの起業・事業化への挑戦を後押しする取り組みを通じて、未来のものづくりを担う人材を発掘するとともに、社会実装につながる人材育成への寄与を目指します。

本選日程

2026年5月8日(金):技術審査会、特別展示・投票
2026年5月9日(土):本選プレゼンテーション、本選出場チーム作品展示、特別展示・投票、表彰式

会場

ヒカリエホール

公式サイト:https://dcon.ai/
公式X:https://x.com/DCON_JDLA/
公式Facebook:https://www.facebook.com/DCON123/